大阪電気通信大学 教員情報データベース >松村 一徳
松村 一徳(まつむら かずのり) Kazunori MATSUMURA
- 所属部署
共通教育機構 人間科学教育研究センター 特任講師
- 専門分野
教育哲学・教育方法学・日本語教育学 - 研究テーマ
人間性の陶冶につながる「ことばの教育」について - URL
- 経歴
- 学歴
- 1999年 3月 熊本県立熊本高等学校 卒業
- 1999年 4月 広島大学 学校教育学部 小学校教員養成課程 入学
- 2003年 3月 広島大学 学校教育学部 小学校教員養成課程 卒業
- 2005年 4月 広島大学大学院 教育学研究科 修士課程 入学
- 2007年 3月 広島大学大学院 教育学研究科 修士課程 修了
- 2007年 4月 広島大学大学院 教育学研究科 博士課程 入学
- 2010年 8月 広島大学大学院 教育学研究科 博士課程 単位取得満期退学
- 職歴
- 2003年 3月 尾道市立栗原北小学校 教諭
- 2005年 10月 広島大学 留学生センター(現・国際センター) ティーチングアシスタント
- 2006年 5月 日本バプテスト宣教団 非常勤日本語講師
- 2007年 4月 弥勒の里国際文化学院日本語学校 非常勤講師
中国四国・中国帰国者支援交流センター 非常勤講師 - 2010年 10月 広島大学 国際センター 非常勤講師
広島経済大学 非常勤講師 - 2010年 12月 AOTS(海外技術者研修協会) 非常勤講師
- 2011年 4月 広島国際学院高等学校 非常勤講師
- 2011年 10月 福山大学 国際センター 非常勤講師
- 2013年 7月 広島修道大学 非常勤講師
- 2016年 9月 広島修道大学 学習支援センター 学習アドバイザー
- 2020年 9月 大阪電気通信大学 人間科学教育研究センター 特任講師
- 学歴
- 取得学位
- 受賞、顕彰など
日本総合学術学会 学会賞 学術論文「教え、導く日本語教育‐ペスタロッチーの教育哲学を基にした留学生の日本語教育のあり方‐」(2014年12月) - 所属学会
教育哲学会
日本教育学会
日本総合学術学会
外国語教育学会
日本国際教養学会
大学国語教育学会
松村 一徳(まつむら かずのり) Kazunori MATSUMURA
- 所属部署
共通教育機構 人間科学教育研究センター 特任講師
- 学科・学部の運営
- 委員会、センター、研究所等の学内組織における活動
- 本学と外部の産官学機関等との連携活動
- 高大連携、オープンキャンパス、公開講座などの対外的活動
大阪電気通信大学高等学校からの入学者に対する入学準備特別講座「要約」「論述」担当(2021)
大阪電気通信大学高等学校からの入学者に対する入学準備特別講座「日本語講座①」「日本語講座②」担当(2022)
大阪電気通信大学高等学校からの入学者に対する入学準備特別講座「日本語講座①」「日本語講座②」担当(2023)
2022年入学者対象の入学準備教育(基礎学力講座)担当
2023年入学者対象の入学準備教育(基礎学力講座)担当
2024年入学者対象の入学準備教育(基礎学力講座)担当 - その他
「自己PR文・がくちかの書き方ワークショップ」実施(2023年2, 3月)
松村 一徳(まつむら かずのり) Kazunori MATSUMURA
- 所属部署
共通教育機構 人間科学教育研究センター 特任講師
- 学部教育(講義)
日本語上達法1(寝屋川・四条畷)
日本語上達法2(寝屋川・四条畷)
日本語活用法(寝屋川)
総合ゼミナール(四条畷) - 大学院教育(講義)
- 論文等指導
- 卒業論文等の指導: 名
- 修士論文等の指導: 名
- 博士論文等の指導: 名
- ティーチング・ポートフォリオ
- 授業に臨む姿勢
2024年度から105分13回授業となり、授業の改善のために取り組んでいることは次の2つです。
①「教員の話す時間を減らす」
②「学生が手と頭を使って活動する時間を増やす」
①のためには、本時で学生に最も考えて欲しい問いは何かを明確にし、使う言葉を厳選することで、学生が何を求められているのかが分かりやすいようにしています。
また、②のやり方として、個人で取り組む時間、チームで取り組む時間、全体で考える時間を様々に組み合わせ、学生の頭と体が常にアクティブになるよう工夫しています。例として、「日本語上達法1」では図書館で借りた本を読み通し、書評レポートを書くという活動を行いました。その前段階の準備として基本的な文章の書き方をグループで練習するなどしました。そして、「総合ゼミナール」ではグループディスカッションも入れつつ"Slido"という意見共有ツールを使って教室全体で考えを交換しました。この意見共有は非常に好評でした。
各授業の終わりには毎回、何かを書く宿題を課し、提出された宿題には必ずコメントをフィードバックするようにしています。フィードバックにあたっては改善点の指摘のほか、何ができているか、これからどうすればいいか、という前向きかつ建設的なメッセージを出すよう心掛けています。
- 教育活動自己評価
「日本語活用法」ではレポートの書き方に焦点を当て、とくに引用の技能習得に力を入れました。外の情報と自分の言葉を切り分ける技能を伸ばすことができたと思われます。
「日本語上達法1」は新入生前期の授業ということもあり、文章の書き方のほか、ノートの取り方、メールの書き方というアカデミックスキルに注力した時間も設定しました。個人作業のほかチームでの活動も多く取り入れ、仲間づくりもできていたようです。入学後に勉強についていけるか不安を感じていた新入生には勇気と自信が出る授業にすることができています。
「日本語上達法2」では小論文や自己PR文など学生が大学内外で必要となる文章力を獲得することを目指しました。書く前の準備、書いている最中の注意点、書いた後の推敲、など文章執筆全体における手と頭の動かし方を指導し、文章力が上がったと感じる学生が多いようです。
「総合ゼミナール」では哲学をベースに、人間の根源に関わる様々な問い(人間にとって神様とは何か、「私」を形成するものは何か、など)を提示し、物事を多面的に深く考える授業を行っています。"Sildo"という意見交流ツールを使って全体で意見を交換したり、グループで議論したりする時間を設けています。
前述のとおり、各授業の終わりには何かを書く宿題を課し、提出されたものに対しては必ずコメントをフィードバックするようにしています。このフィードバックは学生の意欲を高め、成長の実感を感じられると大変好評です。
- 授業改善のための研修活動等
大学国語教育学会、大学教育学会といった学会に毎年参加しています。時には実践を報告するなどして、多彩な事例に触れたり見識を交換したりしています。
また、文章の書き方、日本語の教育の仕方、または哲学に関する書籍を多く読み、広くアイディアを集めています。
- 能動的学修(アクティブ・ラーニング)の取組
「総合ゼミナール」では"Slido"という意見交流ツールを使い、クラス全体で意見を共有する試みを行っています。加えて、ペアやグループで意見交流する時間を取ることもあります。
また、「日本語上達法1」ではグループワークの一つとして大型付箋紙(イーゼルパット)を使い、KJ法を応用して意見を集約したり共通項を見つけ出したりするという活動を行いました。加えて、グループではなく個人の活動になりますが自分でレポートのテーマを考え、それに合う書籍を図書館で探し、自力で読み通してレポートを作るという能動性が求められる取り組みも行っています。
- 主要担当授業科目の概要と具体的な達成目標
前述したことと重なりますが、それぞれの授業における概要と達成目標は以下の通りです。
「日本語活用法」:レポートを書くことに焦点を当て、レポート執筆に必要な技能の習得を目指しました。書き言葉の使用、段落の作り方、主語と述語を対応させる文法の練習という基本的な文章作成力習得に加え、引用の仕方、レポートの主題決定の仕方、レポート全体の構成について、などレポート執筆に特化した授業を行っています。さらに、レポート作成に必要な資料の読解力をつけるため、長文読解の方法も授業で扱っています。
「日本語上達法1」:基本的な文章作成力の習得とともに、大学で学ぶことに親しむためのアカデミックスキル習得を目指しました。大学におけるノートの取り方、教員や学外者へのメールの書き方、高校までと大学でに学び方の違い、等についてグループワークを伴い、仲間づくりも試みています。
「日本語上達法2」:基本的な文章作成力の習得に加え、小論文、自己PR文という今後学生が大学内外で書くことが求められるであろう文章の書き方の練習をし、比較的長い文章を書く技能の習得を目指しています。また、大学で論文等の長い文章を読めるようになるために長文の読解方法についての授業も行っています。
「総合ゼミナール」:物事に対し、多面的に深く考える力を身につけることを目指しています。「幸福とは何か」、「人間にとって神とは何か」、といった人間の根源に関わる問いを提示し、いかに考えるか、そして考え事をいかに表現するかを授業で扱っています。
- 具体的な達成目標に対する達成度
「日本語活用法」:とくに「引用の仕方が分かった」、「レポート課題が出された時の取り組み方が分かった」という声が聞かれることから、目標は達成できていると思われます。
「日本語上達法1」:入学当初の学業への不安や学生生活への不安が軽減されたという声を聞きます。学生の提出物を見ると論理的で客観的な文章を書く力が伸びていると思われます。
「日本語上達法2」:いろいろな文章が書きやすくなった、という声が聞かれます。とくに、文章の構成法を指導している成果が出ているのだろうと思われます。
「総合ゼミナール」:「いろいろな考えを知ることができて楽しい」、「毎回宿題にコメントがかえってくるので意欲が高まる」、「他者の意見を聞くと意外な発見があった」という声が聞かれます。多面的に深く考える力が伸ばせているのではないかと考えられます。
- 学生からの要望への対応
可能な限り、即時対応するように心がけています。即時対応が難しい場合は翌日には対応するよう心がけ、学生に不安を感じさせることが無いよう努めています。
松村 一徳(まつむら かずのり) Kazunori MATSUMURA
- 所属部署
共通教育機構 人間科学教育研究センター 特任講師
- 著書
- 学術論文・作品など
- 初級の成人学習者に対するピア・レスポンスの有効性-作文に対する動機付けの向上(2006年, 中国四国教育学会『教育学研究紀要』第52巻)
- 初級学習者に対するピア・レスポンスに関する基礎的研究‐動機付けと指導過程における教師の役割を中心として‐(2007年, 広島大学大学院教育学研究科修士論文)
- 教え、導く日本語教育‐ペスタロッチーの教育哲学を基にした留学生の日本語教育のあり方‐(2009年, 日本総合学術学会『総合学術学会誌』8号)
- 留学生と日本人の日記交換活動における学び‐ボランティア日本語教室での実践を通じて‐(2013年, 広島大学国際センター『広島大学留学生教育』17号)
- 「教養」とは何か‐大学教育の原理・本質からアクティブラーニングの意義づけを問う‐(2019年, 日本総合学術学会『総合学術学会誌』18号)
- 大学生の書く力を伸ばすために有効なフィードバックのあり方に関する考察(2022年, 大阪電気通信大学『大阪電気通信大学人間科学研究』24号)
- 国際会議、国内会議、発表会、コンクールなど
- 初級の成人学習者に対するピア・レスポンスの有効性‐作文に対する動機付けの向上‐(2006年, 中四国教育学会2006年度大会一般研究発表)
- 初級段階の留学生に対する日本語の作文指導‐ピア・レスポンスと教師指導・自己推敲を組み合わせた指導の試み‐(2007年, 日本教科教育学会2007年度全国大会一般研究発表)
- 初級学習者に対するピア・レスポンスにおける教師の役割‐プロセス・ライティングと協働学習を参考に‐(2007年, 日本語教育学会2007年度中国地区研究集会一般研究発表)
- 留学生日本語教育を担う教師に求められるもの‐教育哲学から日本語教育のあり方を考える‐(2008年, 日本総合学術学会2008年度秋季大会一般研究発表)
- 人とつながり、日本とつながる日本語学習‐日本語研修コースにおける自律活動と協働学習の試み‐(2011年, 日本総合学術学会2011年度夏季大会一般研究発表)
- 大学における留学生に対する協同学習が機能する要因と機能しない要因について(2012年, 2012年度日本協同教育学会第9回大会一般研究発表)
- 教養とは何か 大学教育で培われる社会人としての力について(2018年, 日本総合学術学会2017年度大会一般研究発表)
- 新聞から大学生は何を学んでいるか‐複数人で一つの記事を読む活動を通じて‐(2019年, 2018年度日本総合学術学会大会一般研究発表)
- 「良い」アクティブラーニング型授業について省察するためには何が必要か‐大学教育の「コア」としての"Bildung"について(2019年, 日本教育学会第78回大会・世界教育学会第10回記念大会一般研究発表)
- 人が人を教育するとはどういうことか(2019年, 教育哲学会第62回大会一般研究発表)
- 入学前教育におけるふりかえり支援‐入学準備学習における学習支援センターの試み‐(2019年, 大学教育学会2019年度課題研究集会ポスターセッション)
- Moodleを活用した高大連携入学前教育の取り組み‐受講後アンケートと入学後の単位取得状況‐(2022年, 第28回大学教育研究フォーラム個人研究ポスター発表)
- 「社会人基礎力」とは何か(2022年, 第28回大学教育研究フォーラム個人研究口頭発表)
- 大学生が獲得すべき「教養」とは何か(2022年, 第10回日本国際教養学会全国大会研究発表)
- 「知識基盤社会」における「知識」とは何か(2022年, 教育哲学会第65回大会一般研究発表)
- Moodleを活用した全学的な入学準備教育の取り組み(2023年, 第29回大学教育研究フォーラム個人研究ポスター発表)
- 大学初年次における言語教育のあり方に関する本質的考察(2023年,第144回全国大学国語教育学会自由研究発表)
- Moodleを活用した全学的な入学準備教育の取り組み‐大学新入生の作文力向上の実践と成果‐(2024年,第30回大学教育研究フォーラム個人研究ポスター発表)
- 外部資金の獲得、特許・著作権等の知財権の取得など
- 学会等における活動(学術集会の組織、雑誌編集など)
2011年 4月 日本総合学術学会 評議員
2018年 8月 日本総合学術学会 論文編集委員 副委員長
松村 一徳(まつむら かずのり) Kazunori MATSUMURA
- 所属部署
共通教育機構 人間科学教育研究センター 特任講師
- 地域社会における貢献
- 公的機関等における委員・役員など
- 学会等の財団法人・社団法人における組織運営
- 国内外における災害救助活動、NPO 活動など
- その他
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